塗装してはいけない屋根・外壁

塗装してはいけない屋根・外壁

家を長く美しく保つためには、定期的な塗装が欠かせません。

しかし、中には塗装してはいけない屋根や外壁があるのをご存知ですか?

そのような屋根・外壁に無理に塗装をしてしまうと早期剥離などのトラブルに繋がります。

このページでは塗装してはいけない、おすすめしないケースをご紹介します。

目次

塗装してはいけない屋根材・
外壁材

ニチハ「パミール」などの
ノンアスベスト屋根材

ノンアスベスト屋根

建材の耐久性を高める素材として、アスベストは多くの建物に使われていましたが、健康被害が報告されたことで2004年からはアスベストを含む屋根材は製造が禁止されています。

ちょうどこの切り替え時期にあたる、2000年前後に製造されたノンアスベストのスレート屋根は、アスベストの変わりにパルプ繊維などが配合されているため、強度が低下しています。パルプ繊維がスレート屋根材の吸水性を高めてしまい、劣化を早めてしまっているのです。

パミール

中でもニチハの「パミール」は、塗装してはいけない屋根材としてよく挙げられます。

劣化するとミルフィーユのように表面から1層ずつめくれて、剥がれてしまう層状剥離という症状が発生します。塗装しても屋根材そのものが剥がれてしまうため、塗装する意味がありません。

他にもクボタの「コロニアルネオ」「グリシェイドネオ」、松下電工(現ケイミュー)「レサス」などがあります。これらは経年劣化でひび割れが起こり、放置しておくと割れて落ち、欠けてしまいます。塗装をしても強度自体は低いままなので、塗装はおすすめしません。

塗装できない屋根の
リフォーム方法

屋根カバー工法

上記のように屋根材自体の耐久性に問題があり、塗装しても改善が見込めない屋根や、長年メンテナンスしておらず劣化が激しく進んでしまった屋根には、塗装ではなく屋根カバー工法や屋根葺き替えをおすすめします。

屋根カバー工法は、既存の屋根の上に軽い金属の屋根を張る工法で、30年以上の耐久性が期待できます。当社では各メーカーの屋根材を取り扱っておりますので、ご希望に合わせた対応が可能です。

陶器瓦(日本瓦)

陶器瓦

陶器瓦(日本瓦)は日本古来から和風住宅屋根に多く使われている瓦のことです。粘土を焼き上げ、その表面には釉薬と呼ばれるガラス質のコーティングが施されています。このガラス質の部分が瓦を守っていますので、塗装は必要ありません。

大地震などで強い衝撃を受けない限り半永久的な耐久性があり、50〜60年の耐久年数がある瓦もあります。

漆喰のメンテナンスは7〜10年に1度程必要ですが、瓦の塗装が必要ない分屋根のメンテナンスとしてはとても楽です。

洋瓦、セメント瓦の場合は
塗装が必要です!

セメント瓦

1990年代に建てられた家には洋瓦、セメント瓦が使われているお住まいが多くあります。

これらの瓦の主成分はセメントで、それを塗膜で保護しているのですが、塗膜が劣化すると水が浸み込んでしまい、セメントの主成分であるカルシウムが溶け出していきます。
そうしますと瓦内部の強度が低下し、割れ・欠けが発生してしますので、定期的に塗装をしてメンテナンスすることが大事です。

難付着サイディング

難付着サイディング イメージ

難付着サイディングとは、汚れが付きにくく、色褪せしにくいように表面に特殊なコーティングが施されたサイディングボードのことです。光触媒、無機、フッ素などの特殊なコーティングを施していますので、汚れや紫外線に強いという特長があります。

しかし汚れが付きにくい反面、塗料も密着しにくいという欠点もあります。他の外壁と同じように塗装すると、2、3年で塗膜がはがれてしまいます。

難付着サイディングは、2001年頃から流通し始めましたので、2001年以降に建てられたお住まいでしたら、難付着サイディングを使用している可能性があります。

見分けるポイントとしては、

  • 築10年以上経つのにチョーキング(壁を手でこすると白い粉が付く現象)がない
  • 外壁に水をかけると馴染む(親水性がある)
  • 2001年頃かそれ以降に建てられたお住まい

これらを確認してみてください。当てはまる場合は難付着サイディングの可能性があります。

難付着サイディングの場合は、高圧洗浄後にサンドペーパーで研磨して、さらにガムテープなどを使って残った塗膜を丁寧に剝がしていきます。このように元の塗膜をしっかりと取り除いてから、専用の下塗り材を使って塗装します。

知らずに通常通りの塗装をしてしまうと、すぐに剥がれてきてしまいますので最初の見極めが肝心です。

専門知識のある経験豊富な塗装店にご相談されることをお勧めします。

ジョリパッド外壁

ジョリパッド外壁イメージ

ジョリパッドは1975年にアイカ工業から発売され、45年以上の実績のある壁面仕上げ用の塗材です。通常のペンキとは違って凹凸などのデザイン性を加える仕上げ塗材として、住宅の外壁にも数多く使用されています。

豊富なデザインとカラーバリエーションで人気のあるジョリパッドの外壁ですが、塗り直しの際には注意が必要です。

弾性・伸縮性塗料はダメ

弾性塗料や伸縮性塗料はジョリパッド外壁の塗装では避けましょう。これらはひび割れなどを埋める塗料で、割れている部分の凹みを埋めて滑らかに見せることができる塗料です。しかし、ジョリパッド外壁は元々が凹凸のあるデザインであるため、凹凸の上にこのような塗料が塗られると、塗料と外壁の隙間に空気が入った状態になってしまいます。これは後々外壁がプクプクと膨らむ原因になり、見た目も悪く耐久性も低下してしまいます。

透湿性のある塗料を選ぶ

ジョリパッド外壁は、雨水を弾かずに浸透させて放出するタイプの外壁です。透湿性の低い塗料で塗装してしまうと、壁表面がラップで覆われたような状態になり、外に出られなくなった水分が後に水蒸気となって塗膜を押し出します。その結果、塗膜の膨らみ・剥がれにつながってしまいます。

塙塗装工業代表

中にはこのような知識がない業者もいます。勧められるがままに塗装してしまい、後々トラブルになるケースも少なくありません。
塗装で失敗しないためにも、専門知識を持った店、施工実績が多い店にご相談することをおすすめします。
もちろん当店にもお気軽にご相談ください!診断は一切無料です。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次